有給休暇の秘密

2016.3.31
昨年から有給休暇の取得が義務付けられるかもしれないとのことで、色々世間を騒がせている有給休暇。また、日本は有給休暇の取得率が諸外国と比較すると低いことが問題視されています。
実際どうなのでしょう?ちょっと調べてみました。
やっぱり低いという結果に・・・。日本人が働きすぎというのは本当なのですね。
でもそれって本当に正しいのでしょうか?
次に祝日の数を調べてみましょう。
祝日数から見ると、なんと日本は3位となっています。実は日本は祝日の多さでいうと、世界でもトップクラスに多い国なんです。
お隣の韓国も有給休暇の取得率では最下位となっていましたが、休日数では2位の位置にいます。
この2つの事実から見えてくることは、日本は休みが少ないのではなく、ヨーロッパのように好きなときにとれるお休みが少ないということです。
なんとなくヨーロッパの人はビーチでバカンスを楽しんでいるイメージがありますもんね。
実際、アメリカなんかは国が決めた祝日以外にも、州ごとに祝日が決まっていたりもしますので、もうちょっと休みは多いそうです。
でも日本だって祝日の他にも、お盆休みや正月休みなんかもありますし、実際はもっと多いはずです。逆に、日本はサービス残業が多いと主張される方もいるでしょう。この辺まで含めて議論しようとすると、議論が複雑になってしまい、机上の空論になってしまいかねません。
実際、日本が世界各国と比べて、労働日数や労働時間が多いのかは、この2つからだけではわかりませんが、日本だけが多いということはなさそうです。
ここで私が言いたいのは、元々の休みの日数を考慮せずに、有給休暇の取得率だけを取り上げて、「うちは有給休暇が取れない会社だ!」などというのは、全くもっておかしな議論だということ。
会社が従業員にとって働きやすい会社を作ろうと、長年努力し、年間休日を増やしてきた。そしてここにきて有給休暇の取得義務化の議論・・・
年間所定労働日数が260日で年間20日の有給休暇をフルに取得できる
ライフワークバランス社
年間所定労働日数が240日で1日も有給休暇を取得している者がいない
ハードワーク社
年間労働日数 ライフワークバランス社 240日 ハードワーク社 240日
有給休暇の取得率 ライフワークバランス社 100% ハードワーク社 0%
どっちもいっしょやないかーーーーーい
有給休暇は取れるに越したことはありません。ただ年間所定労働日数を棚に上げて、有給休暇が取りやすいかどうかだけを議論することは、本当におかしな議論だと思います。
いずれにしてもこれからの時代は、労働力人口がどんどん減っていくとともに、高齢化が急速に進み、若者はどんどん減っていきます。
労働力人口のピークは1995年くらいでそれからはずっと減少し続けています。
そんな中、労働環境を企業努力で良くしていかなければ、いずれにしても労働環境の悪い会社はどんどん淘汰されていってしまいます。
仮に有給休暇の取得率が良いほうが良い会社なのであれば、所定労働日数の多い会社のほうが良い会社を作りやすいということになります。
有給休暇というものを考えるときに、一度自分の会社の年間労働日数がどうなっているのを考えてみてはいかがでしょうか。
あ~バカンス行きたい



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